01■ 出発→吉備

02■ 宮島s.a.

03■ 関門海峡1

04■ 九州に突入

05■ 熊本に向かう

06■ 阿蘇へ

07■ 草千里

08■ やまなみ

09■ 宿

10■ 由布岳

11■ 玖珠s.a.

12■ 関門海峡2

13■ 夕焼け

14■ 旅のデータ
7.草千里
地獄か極楽か。いずれもこの世にあらず。
 やっとつきました、草千里。が、道中、
不安に思っていたように、頂上はすごい霧
に包まれ、視界ゼロな状態。
 しかも車から降りると寒い。それほど標
高が高いとも思っていなかったのに、下界
とは大層気温が違う。
 頂上でまたソフトクリームを食べようと
ひそかに思っていたのだが、気温差にお腹
をこわし、万事休す。いつもこんな気候
なのかと諦めかけた矢先、雲が動いた!
ご覧の通り、到着したら視界ゼロ。
バス停もなんだか寒そう。
・・・と、10分ほどしたら雲が晴れ
てきた。
今まで見えなかったけど「馬乗り場」
があるらしい。
 一度、雲が動くと、それから
の展開は早かった。
 みるみるうちに、今まで見え
なかった山の稜線や、池が見え
てきた。
 その様子をじっと見定めてい
た夫は、おもむろに草の中にわ
け入っていった。
 足取りも軽やかに慣れたモン
である。
晴れていく様子を夫は悠然と眺める。
さすが晴れ男、余裕が違います。
馬乗り場に人が増えてきた。そら、
霧の中、馬に乗るのはちょっと・・・
曇り。→ ところにより晴れ。→ のち快晴。
 この草千里というところは、慣れるまでは歩きにくい。馬が歩くので、あちこちに、その痕跡が
残っていて、踏んづけやしないかとソロソロ歩いていると、夫はどんどん先に行ってしまった。
 恐らく、かなりフンんでいるのだろう。(←駄洒落ではない。)
 上品に歩く私をほったらかして、彼は大股でどんどん山を登った。まるでその山の上に目的があるような、ハッキリとした歩き方だった。
空や、山並みに見とれて歩くのもよい
が、たまに足元を見た方が尚よい。
山上まで登ってしまった夫。しかも、
降りてきてしまった。待ってくれ〜
見上げると、美しい空。この辺は足元
をあまり見なくても安心である。
 山から下りてきた夫と、途中ですれ違う。
 「火山が見えるで」
 そう、ここは噴火口の近くなのである。夫はそれを知ってて(予測して)見に行ったのだった。噴火口が見えると聞き、私も急いで登った。
 「ほんまや!火山が見えた」
地獄ッ!
火口をそばで見たことは何度かあります。が、対岸で見る
噴火口は、そばで見るよりも不気味である。
極楽ぅ〜。
同じ位置から、草千里を見下ろすと、なんと美しくのどけ
き風景であることよ。