第1話11/19<出発> → 第2話11/20<チュニス〜ケロアン> → 
第3話11/21<スベイトラ〜ガフサ> → 
第4話11/21<ガフサ〜トゥズール → 
第5話11/22<トゥズール〜ショット・エル・ジェリド〜ドゥーズ>  → 
第6話11/22<マトマタ> → 第7話11/23<エルジャム〜スース> → 
第8話11/24<カルタゴ〜チュニス> → 第9話11/25<シディ・ブ・サイド> → 
第10話11/26<チュニス〜フランクフルト〜関空>
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第4話<ガフサ〜トゥズール>
ここで一晩過ごしたいなぁ、という気分をよそに、4WDは次の目的に向かって走る。
途中、日没を見ることになった。小さな集落のあるところに車を止め、沢を抜けて崖のような小山を登る。ちなみにその沢は「イングリッシュ・ペイシェント」のロケ地だったそうだが、私はその映画を見ていなかった。小山は思いの外険しくて、バテかけた頃に頂上についた。まさに日が沈もうとしている。
なんとも広大な大地である。来るときに見た集落以外には何もない。その集落では結婚式か何かの祭りをしているのか、歌ったり踊ったり、遠くて分からなかったけれど。漠涼とした大地にアフリカだなと実感する。じわじわと太陽が沈んでいく。
意味もなく、日本では毎日気づかないうちに迎えている日没を、大した儀式のように感じる。遠くから聞こえる集落での歌声のせいか...。「くらくなる前に下山してください」と言われ、心残りだったが、下山し4WDに乗り込む。向かうのは砂漠のオアシスであるトゥズールである。そこに至までの道のりがまた素晴らしかった。街灯などもちろんひとつもなく、ただ、舗装されていない一本道をひたすら走る。周囲は何もない砂漠地帯である。日没後の残り陽で空が、赤黒く染まっていき、アフリカにいることを再び実感する。いないけど、キリンがいてもおかしくないような風景、赤と黒のグラデーションの空には細く鈎型の月がくっきりと浮かび、私はいつまでも眺めていた。
■ネイチャー...草木がないのに大地が生きてると思う。
■360°ビュー!丸い地球に地動説を信じてしまいそう。