第1話11/19<出発> → 第2話11/20<チュニス〜ケロアン> → 
第3話11/21<スベイトラ〜ガフサ> → 第4話11/21<ガフサ〜トゥズール> → 
第5話11/22<トゥズール〜ショット・エル・ジェリド〜ドゥーズ>  → 
第6話11/22<マトマタ> → 第7話11/23<エルジャム〜スース> → 
第8話11/24<カルタゴ〜チュニス> → 第9話11/25<シディ・ブ・サイド> → 
第10話11/26<チュニス〜フランクフルト〜関空>
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第10話<チュニス〜フランクフルト〜関空>

これで、チュニジアの旅は終わりである..と思ったら、もうひとつの逸話を忘れていた。
とにかく、カルタゴ空港からルフトハンザの小型機でフランクフルトに戻る。タラップを降りたところで早速、ドイツ空港警察(?)がパスポートチェックをしていた。日本人には友好的らしくて、ほとんどノーチェックであるが、アラブ人たちは思いっきり調べられていた。第一の関門突破。第二の関門は手荷物検査である。
私達は団体ツアーであるから、ホトンド調べられることなく通して貰う。が、引っかかった人がいたのだ。言うまでもなく、アラブ顔の私達夫婦である。靴の中までは調べられなかったものの、荷物を開けさせられ、ひとつひとつ説明を強要された。「THIS IS TUNISIAN DISH. 3FISH ARE SWIMMING」「THAT IS MY CAMERA」。ジャパニーズだと言っても許してもらえなかった。夫が持っているDVに質問が集中して、口数の少ない夫はボーっとしていたので、私は必死で叫んだ。
「でぃすいず めいど いん じゃぱん。いっつ あ そにー!」
あのとき、他にどんな方法があったのか...ドイツ人の鷲鼻があのときほど冷徹に思えたことはなかった。
私の流ちょうな英語のおかげで、無事、解放され入国したときには、20分近くが過ぎていた。ツアーの人たちはもう行ってしまったのだろうか。半べそ状態である。入国ゲートをちょっと行ったところで彼らは集まって待ってくれていて、解放された私達をみて拍手で迎えてくれた。ああ・・・日本人ってやっぱ気楽でいいわ。
■ドイツは何もかもがスタイリッシュ。
フランクフルトに1泊して、再び、ルフトハンザに乗り込み帰路に就く。関空からの空港バスの中は記憶が皆無なくらい寝倒した。新婚旅行としては結構ハードだったかもしれない。でも、こうやって、1年半が過ぎても、書けるくらいネタはあったぞ。もしも、もう一度、新婚旅行に行くならタヒチの水上コテージに行く。もう、団体ツアーに振り回されたり、ハードなバス移動に辟易させられたり、ツアー仲間の詮索にあったりするのはごめんである。
でも、でもやっぱり楽しかったかな。ツアーの人たちも、いい人ばかりだったかもな。年を取ってチュニジア、もっかい行ってもいいかもしれない。うん、やっぱり今のダンナ様とね。(了)