INDEX
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☆島旅2000秋(第7話=竹富島「とてもキレイな宿に泊まった」)
RAC便で石垣空港まで戻り、バスにて離島桟橋まで行く。竹富島への交通は、この離島桟橋から出る、高速ボートのみだ。ボートといってもそれなりのしっかりした船で、30分おきにマメに出航しているので、アクセスはかなりよい。11時発の船に乗ったので、昼前には竹富に到着した。またしても快晴である。宿<泉屋>さんに連絡したところ、車が出払っているので、港から集落に行くワゴンに乗ってきてくれと言われたが、ワゴンは目の前で発車してしまった(船に合わせてワゴンは来る)。30分を周辺でつぶそうと思ったときに、レンタサイクル利用者を送迎に来ていたワゴンのオニィちゃんが声を掛けてくれた。無料でワゴンに同乗させてもらい、集落までたどりつく。とても親切である。宿の前で降ろしてもらい玄関で「コンニチハ」と声を掛けると中からとても上品な女将さんが登場した。
ここ<泉屋>さんは、民宿であるが女性4人で切り盛りしているせいか、詳細に渡って心づかいが行き届き、古い家屋ではあるがとても清潔で花も多く、入り口もブーゲンビリアのアーチ(ガーデニングのような小規模なものではない!)を通って入るという具合で、相方もすっかり気に入った様子だ。
部屋に通され荷物を解いていると、女将さんが冷たい麦茶を持って庭のテーブルに置いてくれた。「ここ涼しいよ」と声を掛けてくれる。そしてその庭のテーブルで、チェックインした。宿帳も民芸調のもので、とてもステキなのである。庭は相方も堪能するほど心地よい。藤棚のように花でこしらえた屋根付なので涼しく明るい。
□画像は民宿<泉屋>の外観
チェックインのあと、集落をブラブラしようかと思ったところ宿の入り口に、雑貨屋があることを発見!入ってみると、とても美しい女性がいた。「コンニチハ」と声をかけてしばし会話する。彼女は私に「本島から来られたのですか?」と聞いた。ふむ、確かに私はルックス的にオキナワンである。京都から来たと答えると驚かれた。「もうちょっと日焼けしていたら、立派な島人(しまんちゅ)やね〜」と言われ嬉しかった。そこでは切手も扱っていて、どれもが沖縄の切手であった。気が利いている。絵はがきと切手を買い、相方と一緒に昼ご飯を食べに行くことにした。彼女に聞くと、「この先の<竹乃子>のソバがいいよ。でもこの間不幸があって閉めていたから開いていなければ、うちの裏にゴハン屋さんがあるよ」と教えてくれた。
竹乃子を目指して歩き始める。竹富の集落は赤瓦屋根のつくりで、サンゴ石をつんだ石垣に囲まれており、白砂をしきつめた街路との対照が鮮やかである。国の町並み保存地区に選定されており、古くは八重山諸島を統括する行政府の置かれていた島でもある(現在は石垣島)。そして地図で感じた以上にこぶりな島で、竹乃子もほんの少し歩いただけでたどり着いた。運良く開いていたので、八重山ソバとソーキソバを頼んだ。店内には浅野忠信のサインが飾ってあった。ほかにも有名人が訪れているようで、なるほど、知る人ぞ知る名店であるのだろう。
私たちの座った横に張り紙がしてあり、この店で作っているピィヤーシ(島の胡椒)を宣伝していた。ソバにかけるといいと書いてあるので、素直に運ばれてきたソバに備え付けのをかけてみると、なるほど味がしまって美味しい!ピィヤーシを何本か購入して店を出た。出たところに「ミンサー織り」の看板が出ていたので、ミンサーを求めていた私はすぐに反応したが、相方はビーチに行きたいようである。日が高く海も綺麗だろうと思い、ミンサーは後回しに島のコンドイビーチに向かう。さすがにビーチまではややキョリがあり、20分ほどかかった。自転車を借りようか迷ったけど、石垣島は車で、波照間は自転車で回ったので、ゆっくり歩いて島を満喫しようと思い、借りなかった。海沿いを歩いていったので、帽子を被っていたのにも関わらず、真っ白な砂浜の照り返しで額が焼け、頭がクラクラする。途中にアダンの実をみつけて、見入ってしまった。こういう発見が島旅の面白さである。やはり時間の許す限り、ボレボレ行くのがよいようである。竹富の海は遠浅で、淡いエメラルドグリーンの海が遠くまで続く。ほどなくビーチの四阿が見えてきた。気の急いた相方はすでに、遙か彼方で水着に着替え中である。(つづく) 

次回・第8話=竹富島「海・花・牛・・・世界遺産なみの集落」