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☆島旅2000秋(第1話=石垣「なんて美しい島なのだ」=)
出発当日の朝、自宅にていつもの調子で眠い目をこすって枕に抱きつきウダウダしていて、ハッと我に帰る。おいおい、今日から島旅の日ではないですか!朝イチの飛行機なので大慌てで顔を洗って、相方と空港に向かった。那覇経由の伊丹発JAL便で、機内でもまだ眠っていたので、様子はあまり覚えていないけれど、沖縄本島の上空にさしかかったときに、正にクロワッサンの形をした水納島がくっきりと見えてきて、島欲がフツフツと沸いてくる。

那覇で乗り継ぎ、100余人乗りのJTA機に乗り、石垣島へと飛んだ。JTA機は離島便で比較的、低空飛行なので、本島から石垣の間に点々としている島たちがクッキリと見えた。慶良間、久米島、宮古島、多良間島・・この辺りは島の周囲をリーフが囲んでいるので、島々はエメラルドグリーンのオーラを放っていた。そして石垣島・・・。JTA機は石垣島上空を大きく旋回し一気に傾いて、その勢いで下降して着陸、そして噂に聞く急ブレーキ!石垣空港は狭い割に、本州や本島、離島からの発着便が多いため、滑走距離が長くとれないらしい。そのため本州への発着便もすべて小型機で、重いと飛べないので、宮古島に立ち寄り給油するということを聞いたことがある。プレーキが急すぎてタイヤから煙が出ている飛行機も見た。ほんの短い距離だけど、バスが迎えに来ていて到着ゲートまで連れてくれる。熱帯の空気に包まれる、石垣島だ。

初日はレンタカーで石垣島を3/4周した。残りの1/4は島の先端の平久保崎のほうで、ここはかなり絶景らしいが、時間の都合で今回は割愛した。まず、お断りしておかなければならないが、今回もほとんど観光していません。私が観光嫌いな上に、相方が超マイペースで興味引かれた場所で停車しては、おもむろにビデオを回すという旅です。なので、ここには書いていないけれど、八重山には沢山の見所があるので、訪れる予定のある方は、きっと調べて行ってね。さて、最初に向かったのは、お約束ということで、底地ビーチから川平湾へ。底地ビーチは確かにきれいで浜も真っ白でだったけど、川平湾は、ん?なんか写真で見たのとイメージが違った。それは風景が奏でる音の違いだったのだと思う。そばにはグラスボート乗り場とか商店、レストランが結構あり、団体観光バスも多く、静かな湾を期待していた私は、一気に現実に引き戻された。が、現金にも、そこでブルーシールをみつけて持ち直す。この辺のトイレは観光地だからってわけでもないんだろうけれど、どこもかしこもしっかり赤瓦屋根だった。

川平から米原キャンプ場、富野、伊土名と続く、海を望む道が素晴らしい。途中、見晴らしのいいところを見つけて、車を止めた。相方がビデオを回している横で、私は足下に目をやった。んんん?サンゴの骨?そう、サンゴの骨が海沿いの高台の辺り一面にある。「どうして?サンゴの骨?」と相方に発見したことを伝えると、「ここが昔、海やったんやろ」とあっさりと言われてしまった。そうかもしれないけれど、この高さのところが海っていうのは、すごい昔のことじゃないかな?それだけでも十分ロマンだけど、そんな昔のサンゴの骨が砕けることなく、残っているっていうことは、ものすごいことだと思う。だって、人通りが激しいと、踏みつぶされてしまうのに、とてもきれいな形で沢山残っていたから。
どこを見ても畑の緑の向こうに真っ青な海が広がり、「美ら島」という言葉がぴったりだった。そして玉取崎展望台から望む景色は嘘っぽいくらいの絶景だった。展望台そばには、また畑があり。私たちがおおーーーっと感嘆の声をあげている横で、オバァちゃんが淡々と畑仕事をしている。私たちが飛行機を乗り継いで見に来る景
□画像は高台の足下で見つけたサンゴの骨たち
色も土地の人には日常であることが、なんともショッキングなできごとだった。
展望台を後にして、島の素材を使ってスパイスを作っている<海のもの山のもの>という店に行く。ここでは島の唐辛子や、ハーブをいっぱい使ったスパイス類を手作りで作って販売している。1瓶当たり、500円くらいで、他にもハーブティや、黒米なども充実していて、リピーターも多い店ということだ。島七味の香りをかいだら、私が普段慣れている七味とは何か違う香りがした。七味・・・七つの何かが入っているだろうけど、京都の七味と石垣での七味は別物なのかな?(つづく)

第2話=石垣「島のたべもの、アジな宿」